突発性難聴になった話2

突発性難聴になり、右耳が聞こえなくなった。その日記の第二弾。

第一弾は、こちら。

2020年3月2日 治療6日目

ステロイド点滴40分。今日で点滴は終わり。たいして良くなった感はない。相変わらず、右耳からはサーというホワイトノイズの雑音が流れている。音割れのスピーカ状態も変わらず。

2020年3月4日 治療7日目

MRIの検査を受ける。脳腫瘍などの可能性を調べるとのこと。地下の仄暗い検査室で受付を済ませ、検査着に着替える。大きな穴の空いたMRIのベッドに寝かされ、頭を固定される。なんだかバーのついたようなお面を被せられ、ヘッドホンをつけられ穴の中に挿入される。ゴーとかビーとか恐ろしい轟音とともに検査が始まる。確かに閉所恐怖症で怖がりの人には耐えられないだろうな。ヘッドホンからは、申し訳程度のクラシックが流れている。おどろおどろしい轟音が20分ほど続き検査終了。もう少し軽やかな機械を設計できないものだろうか。他に検査はなくこの日は終了。

2020年3月6日 治療8日目

先日、話のわからない耳鼻科の先生に行けと言われた消化器内科に、B型肝炎の検査結果を聞きに行く。耳鼻科とは打って変わって、とても良くわかるが、とってもよく喋る先生に話を聞く。紙にいろいろ書きながら丁寧に説明いただく。

  • HBs抗原、陰性
  • HBs抗体、陽性
  • HBc抗体、陽性
  • HBV-DNA定量、ケンシュツセズ

いわゆる既感染の状態で、以前感染したがウイルスは排除されている状態とのこと。ステロイドなどの免疫治療をすると、免疫力低下にともない体内に残ったウイルスが再活性するリスクがあるので、3ヶ月に一度、1年間モニタリングするのがルールとのこと。「母子感染するから、抗体持ってる人は日本では多いんだけど、この治療で再活性した人見たこと無いんだけどねえ。心配ないけど一応ルールだからねえ。」とおしゃべり先生。色々聞いたがわかりやすく教えてくれ、検査結果も印刷していただいた。医者というのはこうあるべき、耳鼻科よ見習い給え。

2020年3月11日 治療9日目

今日は耳鼻科の診察の日。またこの前と同じ気の合わない先生が座っている。開口一番「あれ?先に聴力検査受けてもらうのわすれちゃった。今から受けてきて。」と言われる。「むむむむむ。。。」冷静に気を落ち着ける。結構待ったのになんなんだ。

同じく音が聴こえたらボタンを押すというアナログな聴力検査。いちおう防音室らしいが、となりで子供の泣く声が聴こえてイマイチ集中できない検査を受ける。

検査を終え、再度話のできない耳鼻科の先生と対峙。聴力検査のデータは次のとおり。上が本日、下が受診初日。

3月11日の結果
2月25日の結果

左耳(☓印)は、変わらない。悪い右耳(○印)は、4000Hz以上の高音は20dbほど改善している。250~1000Hzの帯域はわずかに改善。2000Hzは悪くなっている。医者曰く、「こりゃあ、改善しているねえ。薬を追加するから、4週間後にまた来て」とのこと。ぱっと見、いうほど改善しているようにも見えないし、自覚している聴こえ具合も改善はない。聴こえ具合や、耳鳴りや、めまいの有無の確認もなんにもない。話す気も起きないので、「聴力検査の結果だけ紙でほしい」とお願いしたところ、「えっ?何に使うの?どうして?どうして?」と逆に根堀葉掘り聞かれる。自分の個人データだし、検査結果の数値を知る権利はあるだろう。「理系なので、データを見て話をしたいので」と言うと、「いやあ、この検査は聴こえるか聴こえないかを患者が判断するものなんで、客観性にかけるから。。。」とかまたいらない説明を始める。だいたい、そんなこと言われなくてもわかる。聴こえたかどうかをボタン押して判定するなんて、どう考えたってアナログだ。でも、その結果みて改善してるって判断しているのは自分の方だろう。しぶしぶ印刷してもらった上記データを受け取り、話す気力もなく診察室をあとにした。

受付で待っていると、看護師さんがもう一度話があるといって呼びに来た。こっちはもう話すことはない。しかたなくもう一度診察室に入ると、「MRIの結果を説明するのわすれちゃった。」とヤブ医者。

「うおりゃー!!!!」

。。。この私の冷静な判断により急所を外され、九死に一生を得たヤブ医者により、「特に異常なし」との結果を告げられる。

薬局で4週間分の大量の薬を受け取り、病院をあとにした。

心療内科へ

その足で、この病院から歩いてすぐのところにある、かかりつけの心療内科へ向かう。不眠治療で薬をいつも出してもらっている素晴らしい話のわかる名医だ。専門は違えども同じ職業とは思えない仏のような人だ(あの耳鼻科医のあとなら誰でもそう見えるのかも知れないが、いやそうではない。名医なのだ)。突発性難聴になった話を聞いてもらい、いつもの薬を処方してもらう。「ここ最近薬漬けなので大丈夫だろうか」と相談したが、「大丈夫、大丈夫」という素晴らしいお言葉を頂戴する。一言でこれだけ安心する人と、逆上しそうになる人と、違いは何なのだろう。

今日までの心境

右耳は相変わらず聴こえにくい。ホワイトノイズと音割れだがもう慣れてきたので、たいして気にはならない。「これ以上改善してもしなくてもどっちでもいいや」というのが正直な心境である。そんなことより、売れない不眠症社長としては、高額医療費にこそ届かないが出費が重くのしかかっている医療費と、また来月あの耳鼻科医と会わなくてはならないのがとっても憂鬱な今日このごろである。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク