国庫にお納めさせていただく

いかんせん収入が少ないもので、毎週末は最近のテレビでおなじみの某安々スーパーに1週間分の食材をまとめ買いに行くのが習慣になっている。

昨日も、いつものスーパーに行こうと車を走らせていた。交通量は多いが、手慣れた道なので、前の車の後ろを何の気なしについていく。そこで、信号機のない横断歩道にさしかかったのである。

ふと見ると、横断歩道で人が待っている。気づくのが遅く、「あっ、止まろう」と思ったが、前の車は通過したし、すぐ後ろにも車がついていたので、急ブレーキというのも危なっかしく、そのまま通過してしまった。

と、すぐ先になぜだか、天の御使いであらせられるお巡り様がおいでになり、「ちょっと端によって止まりたまへ」とのたまわれるではないか。

止まらなかったなあというのは自覚をしていたので、お言いつけどおりに、路肩に車をとめ、免許証を提示し、なぜか所属会社名を聞かれるので、オンライン取引のため普段は全く配らない名刺をお見せする。(名刺というのはこういうときのためにある。)

さらに、青いお札と、上納金の証文を頂戴し、ひとまずその場は放免される。

横断歩行者等妨害等違反につき、二点もの宝物を授けられ、9000円もの大金を国庫に上納させていただくことになった。

もう明らかに瞬間的に自覚があったため、悔しいとかは思わないが、楽しい週末の気分は吹き飛び沈んだ気になる。

週開けて早速郵便局に出向き、9000円をお納めする。これで、金色免許ともおさらばで、次回から群青の免許証となる。なんと清々しい色よ。

これもまた諸行無常であり、誰も怪我もなく、国庫に納めさせていただいたお布施は、「交通安全対策特別交付金」として、天下の役に立つなどとは、なんとも喜ばしいことではなかろうか。

歩行者のため、交通安全のため、今度からは全ての横断歩道を注意して過ぎようという教訓を授けられた。なんとも、ありがたい限りである。

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