ちょいとした仕事でiPadを購入した（決して必要もなく購入したわけではなく、とあるプログラムを作るという仕事で、「iPadで稼働すること」というのが条件なもんだから、ホント仕方なくなのである。ホント）。
大昔に、iPadを使っていたが、久しぶりに使ってみると、やっぱりiPadはよいものであるということがわかる。これまでは、ノートやメモを紙でとっていたが、せっかくなので、GoodNote5というアプリを導入し、今風にノートもiPadでとることにした。これがなかなかよい。
紙は物理的にかさばるが、電子的に書くと、いくらページを追加しても、あたりまえだが全くかさばらない。紙のノートも買わなくてよいし、手書きの電子ノートをPDFや画像にして、そのまま客先に送るなども簡単にできる。手書きのものを送るというのは失礼だと思うかもしれないが、これまでだってFAXだと普通に手書きのものを送っていただろう。また、数式や図などが含まれる技術的な資料の場合、パソコンでいちいち数式をエディタで書き、図などもきちんとソフトで作ろうとすると以外に時間がかかる。その点、手書きだとササッと書いて、そのままPDFにして、さっとメールで送るとかなりの時間短縮になる。正式な報告書の場合はパソコンで作るにしても、日々のやり取りはさっと済ませた方がよい。というわけで、iPadの手書きノートはすこぶる便利であるなと感じたわけだ。
iPadの場合、手書きするからには、ペンが必要である。Apple純正のペンは、１万円以上の高価なものである。いくら会社で買うにしてもちょっと気が引ける。そんなに経費もかけられない。そこで、純正ではない3000円くらいの、iPad用スタイラスペンというのを購入してみた。本家のペンシルを使ったことがないので、比較にはならないが、3000円のペンでも書くという操作においては、なに不自由なく使えている。メモをしたり、ノートをとったりするだけなので、全く問題なく使える。筆圧検知がないとか言われているようだが、お絵描きもしないし、筆などの機能も使わないので、ノートに書く分には全く困らない。3000円でこれは、非常にお買い得なわけである。
ところが、iPadペンには一つの欠点がある。iPadペンは、本体もペン先もプラスチックの樹脂なのだが、これでiPadの硬い画面に書くと、滑って書きづらいのだ。そして、ペンも画面も硬いので、書いているとコツコツ音がする。鉛筆やボールペンで紙に書くと、適度な摩擦があるし、紙は柔らかいのでコツコツ音はしない。この点がどうも紙に書くというのとは、物理的な感触が異なる。
色々調べてみると、これらを回避する方法がいくつかあって、それらを実際に試してみた。
ペン先をゴム製にする
iPadペンのペン先に被せるゴム（シリコン）製のキャップのようなものが売られている。これをつけるとたしかに、滑らなくなり、やわらかいので音がしなくなる。ただ、感触としては消しゴムで書いているような感覚で、摩擦がやや強すぎて、どうも書きづらい。また、ペン先に被せるので、どうしてもペン先が太くなって、これも書きづらい要因になっている。
この商品はいろいろあって、中にはペンに被せるのではなく、ペン先自体を交換するタイプのものがあるようだ。ただ、私のは非純正のペンなので、それに合う替ペン先は売ってない。
ペーパーライクフィルム
これは、いわゆる画面保護フィルムの類である。これをiPadの画面に貼り、iPadペンで書くと、まるで紙に書いているような書き心地となる。たしかにそのとおり、下記心地は非常によい。書くという動作だけであれば、このフィルムを貼れば問題ないだろう。
ただ、このフィルムを貼ると、画面が白くぼやけるのだ。iPadはせっかく画像がきれいに鮮明に映るのに、フィルムのおかげで、すべてぼやけて見えづらくなる。これでは、せっかくのiPadの良さが台無しになってしまう。書くという感触ときれいな画像という視覚と、両方とも譲りがたいのである。
このフィルムもいろいろ種類があって、なかには着脱式のものがあるようだが、フィルムを貼るとそもそも今書いているノートや絵自体が鮮明に見えないので、あまり意味がないように思うし、いちいち着脱するのも面倒な気がする（これは買ってないのでわからないが。。）。
サージカルテープ
だいたいこういう、帯に短し襷に長しで、うまくない場合、何か代用できるものはないかと考えてしまう。そこで、ペン先に適度に摩擦のあるものを被せればよいかなということで、探したところ薬箱のなかにあったサージカルテープを使ってみた。
サージカルテープとは、怪我をしたときに包帯やガーゼなどを留めておくテープのことだ。我が家の薬箱の中にはいくつかサージカルテープがあるのだが、それをペン先に巻いてみた。
見た目は悪いが、テープをペン先にちょっと巻いただけ。これで書いてみたところ、これがなかなかよい。摩擦がすこしあって、適度に滑るのでなめらかで書きやすい。テープで巻かれているので、コツコツ音が軽減される。当然、フィルムを画面に貼っていない（もともと画面保護フィルムは嫌いなので貼らない）ので、画像はそのままである。デザインセンスはないが（もともと私にはそのようなものはない）、ここは実用性を優先する。
サージカルテープにもいろいろ種類があるが、３M製のテープがなかなか良かった。不織布タイプで程よい摩擦がある。
他にも他社製のすべすべのものがあったが、書き心地の摩擦がなく滑りすぎる（サージカルテープの用途としての性能とは全く関係ない）。やや摩擦の強そうなものの方がよい。
ちなみに、このサージカルテープは、我が家ではラベルシール代わりに、何かを書いて貼っておくという用途にも使っている。基本的に肌に優しく作られているので、粘着性も強くなく剥がしやすいのだ。また、テープ自体は数百円で買えるので安上がりだ。
このテープ、実際の用途にはあまり使わないけれど、以外にいろいろ使い道があるのだ。