フリーウェイ経理Liteを使ってみた

どうもさっぱり売り上げがあがらない。というか仕事がない。ということは、収入がないわけで、支出を切り詰めなければならないというわけだ。

5月の会社設立時に、会計ソフトとして「freee」の会計フリーというクラウド会計ソフトを申し込んだ。ミニマムなプランだが年間25,660円一括で払った。ちなみに、人事労務ソフトも合わせて申込み、合計で51,320円を支払った。月に換算すると4000円ちょっとの出費である。売上はないが支出はちょこちょこあるので、会計ソフトは使っているが労務ソフトはほぼ必要ないと言える。一人会社で、自分ひとりに毎月役員報酬(未払いだが)を支払うだけなので、毎月決まった役員報酬と社会保険料を登録するだけだし、年末調整といってもたかがしれている。一人会社に労務給与ソフトなんて必要ないということが今さらながらに理解できた。

さらに、売上もないし支出も月々の役員報酬と社会保険料、携帯電話くらいのもので、帳簿の仕訳も多くはない。これだと来期また5万円も会計ソフトに無駄に使う意味は全くない。

仕訳の数も少ないし、自分でエクセルで帳簿づけしてもいいのだけれど、会社の経理ともなれば複数の帳簿や決算時の取り回しのことがあるので、何かよいのはないかと探したら、「フリーウェイ経理Lite」という無料の会計ソフトを見つけた。

なんとこのソフト、利用期間無制限で無料で使用できるというではないか。クラウドではなくパソコンインストールで、1つのパソコンに1社分のデータしか保存できないというが、全然問題ない。さらに、無料版だと自動仕訳がないとか、サポートが付いてないとかあるが、これらも全く必要ない。freeeは自動仕訳の機能がありネットバンクやクレジットカードと同期して自動で仕訳してくれるが、同期に時間がかかって逆にイライラしていたし、そもそも仕訳の数が月数本なので、手作業でやっても全く苦ではない。また、サポートがないといっても、マニュアルやyoutubeに使い方動画がたくさんアップされていて、サポートがなくても簡単に使える。

「フリーウェイ経理Lite」の仕訳の入力は、複式簿記で意外とシンプルだ。freeeは簡単に使えるといううたい文句なので、あえて複式簿記ではなく簡単に入力できるようになっているが、複式簿記の感覚になれていると、かえってこの記帳の仕方はやりにくいと感じていた。複式簿記は言うほど難しくはなく、「(ちょっと節をつけて歌いながら)増えたら右、減ったら左、理由はその反対に」という会計講座で習った方法でやっていれば簡単に記帳できるし、逆に複式簿記だと会計の基礎知識が必要で、かえって確定申告で税務処理するときには楽にできるというものだ。

e-taxへのデータ連動はないが、決算書は出てくるし、各種帳簿なども出力できるので必要十分といえる。さらには、なんと「フリーウェイ税務」というソフトも無料で使えるらしく、法人税の申告まで無料できるというから驚きだ。これは、決算時にはぜひ使わせていただこうと思う。

ちなみに、個人事業の方の帳簿は「やよい青色申告オンライン」を使っているのだが、これも来年から移行することにしよう。個人の方も「フリーウェイ確定申告」という無料で使える申告ソフトが用意されていて、いたれりつくせりだ。さらには、「フリーウェイ給与計算」というソフトでは、給与計算や年末調整書類の作成もできて、またまたまたまた無料だという。もはや社会奉仕か慈善事業か裏であくどい商売をやっているとしか思えない。

「フリーウェイ経理Lite」であるが、使い方に少し癖はあるものの慣れれば問題なく、逆にシンプルに使えるし、freeeと同じ仕訳を入力し帳簿金額も全く同じになることを確認したので、無料で使えて文句をいうことは何もない素晴らしいソフトなのだ。

使い方メモ

使ってみての覚え書き。

  • インストール直後の会社登録のとき、電話番号が050で始まると受け付けてもらえない。「市外局番がない」と言われるのでダミーでいいので、市外局番がある番号にしておく。
  • 科目は、同じ科目(例えば、通信費など)が複数設定されている。これは、売上原価か販管費などの区分けのためなので、注意すること。
  • 科目を追加する(すでに登録されている名前を変更する)ことができるが、資産や負債で流動か固定が科目の番号により振り分けられるようなので、すでに登録されている科目をよく見て設定すること。
  • 複合仕訳の場合は、「諸口」を使う。簿記では普通だが、最近の会計ソフトではお目にかからない。
  • 仕訳を丸ごと複製する機能がない。項目ごとにダブルクリックやEnterキーでコピーできるので、それを使う。
  • 無料版では、ひとつのパソコンで1社分のデータしか扱えないため、個人の確定申告用の帳簿づけは別のパソコンで行う。
  • 個人の場合、「店主借(事業主借)」科目が「純資産」になっている。「やよい青色申告」では「固定負債」なので、貸借対照表の数字が合わない。「やよい」と合わせるため、固定負債の科目に「事業主借」を設定した。
  • 法人では、「freee会計」では「役員借入金」科目は「流動負債」である。「フリーウェイ経理」では「役員借入金」科目がないので、「短期借入金」科目のところに設定した。

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