大学生は真面目なのか不真面目なのか

会社の売上が全くないものだから、仕方なく某サイトに「とあるものを作ります」とか「とある問題を解決します」というようなサービスを出品している。ちょこちょこ問い合わせがあるのだが、その大半は大学生からで、学校の課題を代行してほしいというようなものである。

そのサイトは規約で「学校の課題の代行」は禁止されているので、この手の露骨な依頼に応えるのは後ろめたいところがある。私はそこまでの原理主義者では無いので、小学生や中学生の課題代行は気が引けるが、相手が大学生ならもう大人なのでその課題を引き受けるのはさほど道徳的罪悪感はない。いざとなったら困るのは本人だし、どうしても困ったらお金で解決するというのは、まっとうな大人の判断であるし、善良な経済活動であろう。この世の中のほとんど全ての経済活動は、困ったらお金で解決するという原理原則により成り立っている。

ただし、サイトの規約で禁止されていて、しかも抜き打ちで禁止ワードなどで引っかかり、こちらがペナルティを課されるのは困りものなので、そういう意味でこのような依頼は気がひけるのである。(もちろん、規約だけでなく法律にふれることであれば道徳観念以前にやってはいけない。)

で、そのような依頼には、きまって何故か依頼文に「大学の課題を解いてもらいたい」とか「大学の課題でこれこれを作る必要があり」などとご丁寧に書いてあるのだ。なぜ真面目に依頼の背景を書くのだろうか。

そもそも、こういうサイトは基本匿名(実名ではない適当なユーザー名が表示されるだけ)なわけで、依頼のときもその背景や自分の身分を明かす必要はない。ましてや学校の課題などということをバカ正直に言う必要もない。逆にこのような情報は個人情報なので言うべきものでもない。

依頼される側も、根堀葉掘り身分や依頼の目的といった個人情報を聞きはしない。必要以上に聞いてきたときは「個人情報なので答えない」といえば済む話なのである。もし、どうしても理由を聞かれたら「とある闇組織に追われていて、この問題を解かないと殺される」などと答えておけばよいだろう。(そのようなあやしい人物からの依頼は断られるだろうが。)

単に依頼内容だけ提示されていれば、こちらが詮索することは何もなく、後ろめたさもペナルティもなく、見積もりを提示し業務を遂行するだけである。大学の課題などと書くと、学生なので少しでも安くしてもらえるとでも思っているのだろうか。「いらないことを書かれるとかえって迷惑なのだよ」ということなのである。いったい、この手の依頼をしてくる大学生は真面目なのだか不真面目なのだかよくわからない今日このごろである。

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