ここのところ営業の電話がよくかかってくる。なぜか、きまって雑誌や新聞の取材だ。大概どこも「著名人のだれそれが、取材に行くので話を聞かせてください。」というものだ。著名人とは、いちおう名前は知っているが、昔よくでてたタレントとかお笑い芸人さんとか、昔活躍したスポーツ選手とか、「最近はどうしてるんだろう?」といった人たちの名前を挙げてくる。はじめてこの手の電話がかかってきたときは、「へえー。うちみたいな名もない会社を、わざわざ取材してくれるの!?」と驚いたものだが、よくよく話を聞いてみると、数十万円の取材料をなぜかこちらが支払わなくてはならない。要は、「取材してあげるからお金をくれ」、つまりは「雑誌に広告を出せ」というものだ。
で、こういう雑誌やら新聞やらで取材させてほしいという電話(『取材商法』というらしい)が、かなり頻繁にかかってくるようになった。会社の電話(IP電話を携帯で受けてる)には、まったく商売につながりそうなお客さんからの電話はかかってこないので、電話がなると「また、営業か」と思ってしまう。だいたい、東京や大阪の市外局番からかかってくるので、出る前から察しがつくし、なぜだかこの手の営業マンたちの声のトーンやしゃべり方がみんな同じなので(きっとどこかに取材商法トレーニングコースがあるにちがいない)、第一声を聞くだけで「またか。。。」となってしまう。
取材商法マンは、オレオレ詐欺や変な壺を売る人たちとは違うから、「お金ないよ」と言えば速攻で電話を切ってくれるのでまだいい。こちらも、ひまな時は(いつもだが)、しばらく話に乗ってみて、「へえ。その芸人さんにあってみたいですねえ~!!」なんてさんざん話を聞いた挙句、「やっぱり、お金ないんで」と言って、向こうの貴重な営業時間を無駄にするという悪ふざけで暇つぶしをしたりしている今日このごろだ。
それにしても、自分もこれくらい営業電話したらいいのかもしれない。