2020年2月7日
毎年恒例の個人事業の確定申告の時期がやってきた。昨年は3月までは得意先との契約があったので、まだ幾分かの売上があった。また、一昨年とさらにその前の年はかなりの売上があり、晴れて消費税の課税事業者になっていたので、消費税の申告も行う必要がある。いつも確定申告は、e-Taxのインストール版を使ってやっていたのだが、今年はe-Taxの「確定申告書等作成コーナー」を使ってみることにした。使ってみると、これがすこぶる使い安かったので、今後はこれを使っていこうと思う。
帳簿、決算書類の準備
これまで、個人事業の帳簿づけは某会計ソフトのクラウド版を使っていた。基本的に毎月きちんと帳簿づけをしているので、特にこの時期に慌てることもなくソフトで決算処理をする。このソフトは確定申告の申告データがe-Tax形式で出力されるので、昨年まではそれをe-Taxソフトに取り込んで送信していた。
ただ今年は、ちょっとトラブルがあった(これはまた別記事で書く)ので、ソフトからの申告データは使わず、e-Taxの「確定申告書等作成コーナー」を使ってみることにした。
ひとまず、この段階では、会計ソフトから「総勘定元帳」と決算書類を出力しておく。
青色申告決算書を作る
次に、「確定申告書等作成コーナー」で書類を作っていく。 トップ画面から作成開始のボタンを押して、マイナンバーカードでログインする。ちなみに、ブラウザは、MicrosoftのEdgeかIEのみしか使えない。どうもお役所のツールはどれも、Chromeに対応しておらず、普段IEなんて使っていないので立ち上げるのに一手間かかる。
ログインすると、まずは青色申告決算書を作る。会計ソフトで作った決算書から値を転記していくだけなので、難しいことはない。
確定申告書を作る
次に確定申告書Bを作る。個人事業の収入と昨年作った会社からの役員報酬がある(未払いだけど)のでそれを入力する。所得の内訳で、すでに収めた源泉徴収税もきちんと入れる。
社会保険料控除も入力する。今回は、国民年金、国民年金基金、国民健康保険、会社の社会保険とオンパレードなので、結構な額が控除される。
次に、生命保険料控除を入力する。入力しやすいし、控除額も自動で計算してくれるので、とっても使いやすい。
予定納税額などは収めた分が自動で入力されているので、下手な会計ソフトよりよっぽど便利だと思う。
結局、一昨年にくらべ売上が激減したので所得税額はとっても少なくなった。しかも、昨年は一昨年のアオリを食って予定納税やら社会保険やらを多く納めていたし、源泉徴収もかなりされていたのでこれらを差し引いて、かなりの額が還付される結果となった。実にありがたい。というか納めすぎていた分が帰ってくるだけなのだが。
最後にマイナンバーカードで署名し送信して、終了。それにしても、e-Taxを使えば2月中旬を待たずして申告できてしまうのもよい。還付が早く行われるみたいだ。
消費税の申告書を作る
次に、消費税の申告書を作る。これもとっても簡単で、売上を入力するだけ。簡易課税の届けをしていたので、全部自動で作ってくれる。
あと、とても感動したのが、「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」を自動で作ってくれることだ。昨年は売上が少ないので、来年からは課税事業者でなくなる。ご丁寧に売上高を見てこの書類まで作ってくれる。すばらしい、システムだ。
消費税は少し納めなくてはならないが、これも同じシステム上からできてしまう。消費税の申告書を送信すると、メッセージボックスにメッセージが届くのだが、その中にいくつか納付方法が書かれてる。ネットバンキングのダイレクト納付を選択すると、銀行のネットバンクにログインできて即日納付ができる。
もう何から何まで至れり尽くせりの便利なシステムだ。パソコンひとつあればできるし(スマホでもいいらしい)、郵送もしなくてよいし、控除証明などの提出も省けるし、世の中便利になったものだ。こんな簡単にできるのに、10万も20万も税理士に払ってやってもらう必要はまったくない。
国としては少しでも便利にして、きっちり税金を納めてもらうということなのだろうが、納税は国民の義務なので、便利なのはありがたいかぎりだ。