2020年1月7日
昨年11月の始めに年末調整のための分厚い書類が税務署から送られてきた。かなり膨大な書類なので、普通はこの時点で尻込みしてどこかに依頼してということになるのだろうが、一人会社のひとり社長ならおじけづくことはない。簡単にできてしまう。
ここで、必要書類と手順を簡単に記しておこう。なお、ここの手順は以下の場合なので、これ以外の人はやり方が異なるかもしれない。
- 社長ひとりの一人会社
- 社長は個人で確定申告をしている
年末調整の書類
年末調整に必要な書類と提出先はざっと以下のものだ。
- 扶養控除等申告書(今年度分) → 自分
- 扶養控除等申告書(翌年度分) → 自分
- 保険料控除申告書 → 自分
- 配偶者控除申告書 → 自分
- 住宅借入金等特別控除申告書 → 自分
- 源泉徴収簿 → 自分
- 給与所得の源泉徴収票 → 税務署
- 給与支払報告書 → 市
- 支払調書 → 税務署
- 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表 → 税務署
- 所得税徴収高計算書 → 税務署
※提出先が「自分」とあるのは、会社もしくは個人で保管しておけばよいが、一人なのでどちらでもよい。
数からして作るがめんどくさいと思うだろうが、社長個人で確定申告をするので、年末調整といえども保険料などの控除は確定申告でやってしまえば、ここでやる必要はない。個人事業で確定申告は毎年やっているので、そちらはやり慣れている。
また、自分の場合は、妻は他で働いている会社員で、住宅ローン控除も終わっているので、3、4、5の書類は必要ない。さらに、他に源泉徴収するような報酬を支払っていない場合や、家賃などの支払いがない場合は、9の支払調書も省ける。ということで、グッと楽になる。
自分に出す書類
自分に提出する以下の書類だが、これは給与ソフトを使っていればソフトが作ってくれる。私は今期は、freeeの人事労務ソフトを契約しているので、それで作れるし、無料のフリーウェイ給与でも同じものが作れる。ちなみにその他の書類も一式これらのソフトでできてしまうので、税務署から送られてきた書類にいちいち手書きする必要はない。
- 扶養控除等申告書(今年度分)
- 扶養控除等申告書(翌年度分)
- 源泉徴収簿
市と税務署に出す書類
次に市と税務署に出す書類だが、これは eLTAX で提出すれば両方に一括提出できて便利だ。郵送のための切手代や郵便局に行く手間が省ける。まずは、自分に出す書類と一緒に給与ソフトで以下の書類も作っておく。
- 給与所得の源泉徴収票 → 税務署
- 給与支払報告書 → 市
- 給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表 → 税務署
eLTAXでは、提出先情報を登録するが、市の「個人都道府県民税・市区町村民税(特徴)」を追加しておくと、年末調整書類が提出できる。給与ソフトで作った上記書類のとおりにeLTAXで各書類を作成し、電子署名(マイナンバーカードでできる)して送信すればよい。これで、市と税務署に同時に送信できるので、とっても便利だ。
所得税徴収高計算書
最後に所得税徴収高計算書だが、これは年末調整とは直接関係ない。源泉税の納付を納期特例で行っている場合、1月20日が納付期限なので忘れず一緒に行う。
これは、税務署に提出するので、e-Taxで行う。役員報酬が少なく源泉税ゼロでも提出する必要がある。
まとめ
給与ソフト(無料のもので十分)とeLTAXやe-Taxの電子申告を使えば、年末調整も簡単にできてしまう。便利な世の中なのだ。