書籍レビュー 自然科学

最新DNA研究が解き明かす。日本人の誕生

最新DNA研究が解き明かす。日本人の誕生

斎藤成也編、秀和システム、2020

冒頭はかなり専門的で、遺伝学の知識がないと理解できないかと思わせるが、他でも調べながら読み進めると面白い。ヒトゲノムの99%以上は他人と同じだというから、人類皆きょうだいとは言いえて妙というもの。また、琉球やアイヌの人が先住民的で、本土人はより混血的で大陸(韓国、中国)に近いという。感情論ではなく科学的な知見から日本人のルーツを知ると世界を見る目が変わる。

新版 日本人になった祖先たち DNAが解明する多元的構造

新版 日本人になった祖先たち DNAが解明する多元的構造

篠田謙一著、NHK出版、2019

ミトコンドリアとY染色体DNA。ハプログループ。縄文人、渡来系弥生人、琉球、アイヌ→結構多民族的

人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」

人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」

篠田謙一著、中公新書、2022

ヒトは99.9%の遺伝子は同じで、0.1%のみ異なる。0.1%の違いにことさらこだわるか、99.9%みな同じとみなすか。縄文人、大陸からの渡来人さらにはネアンデルタール、デニソワ人の遺伝子も受け継ぐ身としては高々数百年の浅い歴史に執着することの浅はかさが身に染みる。

ロウソクの科学

ロウソクの科学

ファラデー著、竹内敬人訳、岩波文庫、2010

言わずと知れたMichael Faraday大先生のクリスマス講演である。ロウソクが燃えるという現象のメカニズムを様々な実験を通して教えてくれる。この本ほど、活字による理解の難しさを痛感するものはない。この実験講演はぜひとも参加してこの目で見てみたいものだ。

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