【書籍】千日回峰行を生きる

光永圓道『千日回峰行を生きる』、春秋社、2015年

比叡山の千日回峰行を満行された光永圓道阿闍梨が書かれた本。千日回峰行とはどういうものかがわかりやすく書かれている。私は、登山をやったり、トレイルランニングで六甲山を縦走したりしていたので、大変さがよくわかる。怪我があろうが、台風が来ようが毎日行として山をまわるというのは、とても真似できない。千日回峰行を満行したのは、戦後十三人(2015年当時)しかいないというから、その過酷さがわかる。

また、回峰行だけでなく、断食・断水・不眠・不臥で九日間の堂入りをする行もあり、想像を絶する。お坊さんというのは何とも大変な仕事である。過酷で大変な行も、少しでも工夫をし、時にはゲーム感覚でこなす著者に頭が下がる。ある意味諦めというか、開き直りで苦難を乗り越える力が必要だ。最近、苦難は乗り越えず逃げてしまった方がよいと思うようになった私とは対照的な考えなんだな。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク