立川武蔵著『仏教原論 ブッディスト・セオロジー完全版』、角川書店、2019年
仏教原論 ブッディスト・セオロジー 完全版
仏教もっと言えば宗教とは何かという問いに一つの回答を与えてくれる本。世界、ブッダ、空、実践の各章でまさに仏教の原論が説明される。
基本的には、”「聖なるもの」と「俗なるもの」の二極間の動的関係(動態)が宗教の本質である”とのことばどおり、聖と俗の間をどう行き来して、どう関係づけるかで、様々な宗教のあり方がなりたっているのであろう。
立川先生といえば、「空の思想史」が面白かったが、本書はそういった著作類を非常に非常に非常にコンパクトにまとめたもの。
読書メモ
- ブッダは輪廻を主張していない。滅後2世紀してからジャータカが成立。
- 空→よみがえりのプロセス
- キリスト教→神がかりは異端=魔女狩り
- 現代→企業、地方自治体、国家にも否定の手をのばすべき