植木雅俊著『今を生きるための仏教100話』(平凡社新書927)、平凡社、2019年
今を生きるための仏教100話 (平凡社新書)
法華経や維摩経などサンスクリット原典から忠実に翻訳されておられる植木氏のエッセー集。中村元先生に師事し、そのエピソードから、平等差別、科学など多岐にわたるお話を集められている。
でも、やや小乗仏教と言いすぎな感がある。説一切有部のことを指していると思われるが、そんなに目の敵にしなくても。。。植木先生の訳された法華経は十分に面白いし、十分に言いたいことは伝わりますです、はい。
読書メモ
- 非我:何かが自己なのではない。初期原始仏典はこの表現
- 仏教は自覚の宗教
- 怨親平等:敵味方区別なく供養すること
- 観音:女性化したのは中国。もとは男性
- 大戦争の中で中立に和平の締結を目指す(維摩経)
- 過去を追わざれ、未来を願わざれ、およそ過ぎ去ったものはすでに捨てられたものである。まだ未来は到達していない。