中村元訳『ブッダのことば スッタニパータ』(ワイド版岩波文庫)、岩波書店、1991年
スッタニパータは仏教経典のうちでも最も古く、釈尊のことばに最も近いと言われている。教義や理論というよりも、もっと人間的で生活や考え方の根本となることばが集められている。こうやって物事を考えたら幸せな人生を送ることができるのだろうなと思わず納得する数々の詩句が次々に展開される。2500年も前の人間の苦悩や喜びなどは、実は現代と何ら変わらない。というか、現代も2500年前と全く同じでしかないということがよくわかる。
読書メモ(気になった箇所や覚えておきたい文章など)
- 他人に雇われる必要はない。
- 足るを知る
- 人間の身体は一皮めくれば誰でも皆不浄。自分を偉いと思ったり、他人を軽蔑するな。
- 詩を唱えて布施は受けない。
- ウポーサタ 八斎戒
- 三十二の偉人の相
- 人の死をいつまでも嘆き悲しむな。
- 人は生まれや身の特徴による区別は存在しない。
- 人は生まれたときには、口の中に斧が生じている。悪口を言って、その斧で自分を切り裂く。
- 心が沈んでしまってはいけない。やたらに多くのことを考えてはいけない。
- 欲望を回避せよ。
- 執著するな。勝れているとか劣っているとか考えるな。教義にも固執するな。
- とにかく執著を捨て去れ。
- 論争するな。
- 自己を妄想せずにおれ。
- 犀の角の章
- 慈しみの章
- 破滅、賤しい人の章
- 二種の観察の章
- 迅速の章
- 彼岸に至る道の章